三
三国 / 220 – 280
208戦争・動乱

赤壁せきへきの戦い

華北をほぼ統一した曹操そうそうは、南下して荊州を制圧した勢いのまま長江を渡り天下統一を目指すが、危機感を強めた孫権そんけんと、荊州を追われて身を寄せていた劉備りゅうびが同盟を結んでこれに対抗した。兵力では圧倒的に優勢であった曹操軍であったが、慣れない船上戦や疫病の流行に苦しめられていたとされ、周瑜しゅうゆ配下の黄蓋こうがいが偽りの降伏を装って接近し火船を放つ奇計により、長江に停泊していた曹操の水軍は大混乱に陥って壊滅的な打撃を受けたと伝えられる。この敗北により曹操は華北へ撤退を余儀なくされ、南方への勢力拡大の野望はここで頓挫することになった。結果として曹操は華北を、孫権は江南を、劉備は荊州・後の益州を、それぞれ確保する形勢が固まり、これが魏・呉・蜀による三国鼎立の構図を決定づける転機となった。この戦いは『三国志演義』において諸葛亮しょかつりょうや周瑜の智謀が縦横に描かれる最大の見せ場の一つとされ、後世の中国文化に絶大な影響を与え続けている。

関連する建造物・国宝・人物
※ 画像はWikimedia Commonsのパブリックドメイン/CCライセンス素材を使用しています(各画像下にクレジット表記)
建造物・遺跡
赤壁古戦場遺跡
赤壁せきへき古戦場遺跡
湖北省に伝わる古戦場跡地。摩崖の題字などが残り、観光地として整備されている。
Wikimedia Commons(CC BY-SA)
関連する人物
諸葛亮
劉備りゅうびに仕えた軍師・政治家。卓越した知略で知られ、後世「知恵者」の代名詞として語り継がれる。
『晩笑堂竹荘畫傳』 / Wikimedia Commons(パブリックドメイン)
曹操
後漢末の群雄の一人で魏の基礎を築いた人物。政治家・軍略家であると同時に詩人としても知られる。
『三才図会』(明代) / Wikimedia Commons(パブリックドメイン)
周瑜
孫策そんさく・孫権そんけんの二代に仕えた呉の名将。赤壁せきへきの戦いで呉軍の総指揮を執り、曹操そうそうの大軍を退けた。
清代『三国志演義』挿絵 / Wikimedia Commons(パブリックドメイン)
魯粛
呉の重臣・戦略家。早くから天下三分を構想し、劉備りゅうびとの同盟を推進して赤壁せきへきの勝利への道を開いた。
清代『三国志演義』挿絵 / Wikimedia Commons(パブリックドメイン)
広告
関連作品
※ 一部のリンクはAmazonアソシエイトによるアフィリエイト広告を含みます
映画・ドラマ
レッドクリフ (2008-2009)
ゲーム
真・三國無双シリーズ
後漢末から三国時代を舞台に、一騎当千の武将となって敵将を次々となぎ倒すアクションゲームシリーズ。
ゲーム
三國志シリーズ(コーエー)
後漢末から三国時代の群雄の一人となり、内政・外交・戦争を通じて天下統一を目指す歴史シミュレーションゲームシリーズ。
書籍・漫画
『三国志演義』
書籍・漫画
『三国志』(北方謙三)
広告