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北
北宋 / 960 – 1127

王安石おうあんせき

北宋の政治家・文人。神宗しんそうに登用され富国強兵を掲げた大規模な改革「新法」を主導したが、その是非をめぐり新法・旧法の激しい党争を招いた。

王安石
『南薫殿図像』(中国国家博物館蔵) / Wikimedia Commons(パブリックドメイン)

生涯・業績

地方官を歴任するうちに民衆の窮状を目の当たりにしてきた王安石は、文才にも優れ唐宋八大家の一人に数えられる文人でもあったが、財政難と軍事的劣勢に悩む北宋の現状を憂い、抜本的な制度改革の必要性を説く上奏文を著していた。若い神宗しんそうがこれに共鳴して宰相に抜擢すると、王安石は「新法しんぽう」と呼ばれる一連の改革に着手する。

新法は、農民への低利融資(青苗法)、募兵に代わる兵農一致の民兵制度(保甲法)、大商人に偏っていた流通利益の再分配(市易法)など、国家財政の立て直しと民生の安定を同時に狙う先進的な内容を含んでいたが、既得権益を持つ官僚・大地主層の猛反発を招いた。司馬光しばこうをはじめとする保守派(旧法党)との間で新法・旧法の党争は神宗の死後も長く続き、政策の一貫性を欠く要因ともなった。改革の是非については後世も評価が分かれるが、既存の枠組みにとらわれず国家の構造的な問題に切り込もうとした王安石の姿勢は、中国史上有数の改革者として高く評価されている。