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北
北宋 / 960 – 1127

楊業ようぎょう

北漢から宋に降った武将。遼との戦いで武名を轟かせ「楊無敵」と恐れられたが、雍熙ようきの北伐で陳家谷ちんかこくに孤立して戦死した。「楊家将」物語の祖。

楊業
清代刊本『北宋志伝(楊家将演義)』挿絵 / Wikimedia Commons(パブリックドメイン)

生涯・業績

并州へいしゅう太原の出身で、若くして五代十国の一つ北漢ほっかんに仕え、君主から劉姓を与えられて劉継業と名乗った。北漢は遼と結んで宋に対抗していた国であり、楊業も長く宋軍と戦う立場にあったが、979年、宋の太宗たいそうが太原を包囲して北漢が降伏すると、その武勇を惜しんだ太宗に迎えられて宋に仕え、楊姓に復した。

以後は遼との国境にあたる代州だいしゅうの守りを任され、980年には雁門関がんもんかんに侵攻した遼の大軍を、わずかな騎兵を率いて背後から急襲して撃破した。この戦い以降、遼の兵は楊業の旗印を見ただけで退いたといわれ、「楊無敵」と呼ばれた。986年の雍熙ようきの北伐では西路軍の副将として四州を攻略したが、全軍撤退の中で監軍王侁おうしんに無謀な出撃を強いられ、約束された援軍もないまま陳家谷ちんかこくで遼軍に捕らえられ、絶食して世を去った。その忠義と悲劇的な最期は、息子楊延昭ようえんしょうらの活躍とともに「楊家将」の物語として後世に語り継がれている。