東
五胡十六国・東晋 / 317 – 420
383戦争・動乱

淝水ひすいの戦い

王猛おうもうの遺言に反し、苻堅ふけんは百万と称される大軍を動員して東晋とうしん征服を目指し南下したが、淝水ひすい(現・安徽省)で東晋の宰相謝安しゃあん・将軍謝玄しゃげんらが率いる寡兵の前に大敗を喫した。敗走する前秦ぜんしん軍の間では風の音や鶴の鳴き声さえ追撃の東晋軍と聞き誤ったと伝えられ、この故事から「風声鶴唳」「草木皆兵」という成語が生まれた。この敗北により苻堅の権威は急速に失墜し、前秦の統制下にあった諸民族が相次いで自立、華北は再び分裂状態へと逆戻りすることになった。結果として東晋は江南の独立を保ち、南北の分立という構図がその後さらに長く続く一因となった。