後
後漢 / 25 AD – 220 AD
AD 105文化

製紙法の改良(蔡倫さいりん)

それまでも紙に類するものは存在したが、高価であったり書写に適さなかったりと実用性に乏しかった。宦官として宮廷に仕えた蔡倫さいりんは、樹皮・麻くず・ぼろ布・漁網といった身近で安価な材料を組み合わせて改良を重ね、薄く均質で書写に適した実用的な製紙法を確立したと『後漢書ごかんじょ』は伝えている。この製法は皇帝に献上されて高く評価され、以後「蔡侯紙さいこうし」と呼ばれて宮廷から民間へと徐々に普及していった。紙の普及によって、それまで竹簡・木簡や高価な絹布に頼っていた文書の記録・伝達が格段に容易になり、学問・行政・文化のあらゆる面での情報流通が飛躍的に進むことになる。この製紙技術は後にシルクロードを通じて西方へも伝わり、8世紀にはイスラム世界、さらに12世紀頃にはヨーロッパにも伝播して、世界の文明史に計り知れない影響を及ぼす発明となった。

関連する建造物・国宝・人物
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建造物・遺跡
蔡
蔡倫さいりん墓・祠
陝西省漢中市洋県にある蔡倫さいりんの墓と祠。蔡倫が晩年に封じられた地とされ、製紙の始祖を祀る史跡として保存されている。
関連する人物
蔡
蔡倫さいりん
後漢の宦官。樹皮や麻くずなどを原料とする実用的な製紙法を改良し、後世「紙の発明者」として広く知られる。
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